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書評

リーンスタートアップ入門

技術評論社の「Webサービス開発 徹底攻略」のリーンスタートアップ入門が良い内容だと思いましたのでまとめておきます。

リーンスタートアップとは

  • シリコンバレーでスタートアップ企業の立ち上げを経験したEric Riesがまとめた成功するサービスを作るためのプロセス
  • 最初から成功することを求めない
  • ロケットの開発ではなく、車の運転
  • 仮説設定 → 検証 → 方向転換(ピボット)のプロセスをすばやく繰り返して、できるだけ早く無駄なく成功にもっていく

ピボットとは

仮説を再設定して明確に方向転換すること

ズームイン型ピボット

規模を小さくして、1つの機能にしぼって作り替える

ズームアウト型ピボット

規模を大きくしてプロダクト全体の構成を作り替える

顧客ニーズ型ピボット

解決するべき課題、ターゲットを変更する

プラットフォーム型ピボット

アプリケーションの提供からプラットフォームの提供へ切り替える

Dropbox社の例

Dropbox社は当初GoogleAdWordsでユーザを集めようとしたが、元々認知されていない新しいサービスだったので、検索経由ではユーザが集まらなかった。

そこでサービスを説明する短い動画を作成してコミュニティサイトに投稿したところ、この動画が話題になり、それまでの10倍以上のユーザが集まった。

クックパッド社のサービス開発フロー

ユーザの欲求から課題を発見し、解決策とその価値を考える。

小さい範囲で実際に利用してもらい、価値を検証する
そのデータをみて方向性を見直す。

仮説の設定

価値仮説シート

aがb(し)たいがc(ない)のでd(こと)に価値がある

成長仮説

ユーザが増える、または増やすことができるプロセスを仮定しておく

MVP (Minimum Variable Product)

できるだけ小さい労力と短い時間で作れるもので、BMLループを繰り返す。

BMLループは、構築(build) → 計測(Mesure) → 学習(learn)の3つのプロセスのこと。
それがないと意味がないという部分以外は削ぎ落して、必要な部分だけを開発する

コホート分析

  • 複数のユーザグループに施策を出し分けて比較する
  • ユーザがサービスを利用開始してからお金を払うまでのフローを考える
  • ユーザグループ全体を100%として、より多くの割合のユーザが先のフローまで進んでいるほうがアクティブ率が高い=優れていると判断される
  • ポイントは累積の数値ではなく、比率で考えること。累積数値は広告などの影響があるためプロダクトを直接評価するためには適していない

リーンスタートアップのポイント

  • 最終目的は継続可能なサービスを生み出すこと
  • ユーザが真に欲しているものを見つけ出すために、学習を繰り返し、学びを蓄積する

まとめ

ロケットを打ち上げる準備ではなく、車を運転するように開発する。できるだけ小さいものを短期間で作ってユーザのフィードバックを得ることが大事。

感想

リーンスタートアップを知識として理解していても、なかなか実践できていない企業、チームは多いのではないでしょうか。

私が知っている大企業の新規事業チームでは、新規事業を始める前に、市場調査を行い、「3年後には○○億円の売上が上がります!」などと風呂敷を広げて、取締役の承諾のもと、プロジェクト化していました。

事前の根回し、風呂敷が大きかった分、事業の失敗が明らかな状況になってもプロジェクトを終わらせることができず、ピボットを繰り返し、何年もプロジェクトを続けてしまうことがありました。

新規事業は9割以上は失敗すると言われています。成功するかどうかを判断するためのKPIを明確にし、細かくモニタリングすることが重要です。プロジェクトを終わらせるかどうかの判断を行うためには定量的で明確な基準が必要です。

こちらの書籍はリーン・スタートアップの全体像がほどよくまとまっており、実例も豊富なので、新規事業に関わっている方には大変おすすめです。